横山真理監修・著 / 藤間勘萃　鈴木健司著『2023年度版　中学校・高等学校音楽科授業のためのワークブック—クラシックギター教材・鑑賞教材を中心に—』

クラシックギターは自分の指で直接的に音を生み出す楽器であり、音が鳴った瞬間に思わず耳を澄ませ、音色の心地よさに心が動かされ、何度でも音を鳴らしたくなります。そのようにしてギターの弦を爪弾くことに一心になる生徒の姿を目の当たりにして、ギターの素朴な演奏には、思春期・青年期に生きる中学生や高校生の感性や自己表現を育てる上で大きな可能性があると確信するようになりました。（中略）

第1部　クラシックギターの章では、ギター演奏初学者でも無理なくステップアップしながらギター演奏を楽しんでいくことができるように、コードの種類や教材曲の難易度を精選し曲順も工夫しました。また、生徒の自発的な学びが促進されることを期待して、藤間氏による模範演奏の録画音源を制作しQRコードを添付しました。

第2章　鑑賞では、授業研究の中で確かめられてきた音楽鑑賞教材曲を取り上げ、生徒が音楽の味わいを批評するために使用するワークシート、批評文の典型例、ルーブリックを掲載しました。ただし、本書は生徒用のワークブックであることから、ワークシートの意図が書かれている学習指導案を掲載していません。関心のある方は、監修者までお問合せください。

―本書「おわりに」より抜粋―